脳機能に効果抜群の趣味3選
「認知症予防」は、オンラインサロン笑い道のウィークエンドライブでは、何度もテーマとして取り上げています。
認知症予防にたいへん効果が高いのが、運動、それも「笑トレ」一択です。
なぜなら、笑いと他の運動を効果的に組み合わせ、しかもストレス解消効果が大きいからです。
時間の無い人や、運動嫌いの人には極めてコスパが良いのです。
今回は、脳機能を落とさないための趣味としては、これが最高!と考えられる3つをご紹介します。
はじめに
脳機能を落とさないために、計算をやってみたり、漢字を覚えたりしている人がいます。
脳を使という意味では、もちろん悪くないのです。ただし、それが楽しい人にはです。
むしろ、ゲームやパズル、そして麻雀、囲碁、将棋、オセロなどのテーブルゲームといった遊び要素がある方が、認知症予防には良いという研究結果が出されています。
また、「記憶術」もいろいろあるのですが、効率よく覚えるテクニックとしてはすばらしいのですが、残念ながら認知症予防にはあまり効果が無いようです。
今回は、この趣味を始めると認知症予防にめちゃくちゃ良いと考えられる3つをご紹介するのですが、認知症になってから始めるのではなく、やってみたいと思ったら、すぐに初めてください。
1.ピアノ
1921(大正10)年生まれの現役ピアニスト室井摩耶子さんという方がいます。
彼女の話を聞くと、年齢を重ねた者だけが表現できる領域があるのだと思います。
彼女の活躍だけではなく、プロのピアニストは、長寿で認知症にならないと言われていますが、残念ながらそんなことはありません。
指先にはたくさんの神経があり、脳に直結しています。
だから、指を動かし音を出すピアノは、脳をフル稼働させ、実際認知症にならないピアニストが多いのです。
また、子どもでもピアノの才能がある子は数学が得意であったり、頭がいい子が多いと言われているのです。
脳を鍛えるには、2つのことを同時にするマルチタスクが有効です。
歌いながら、足でリズムを取ったり踊ったりするプログラムもあります。
ピアノは、左右の手が別々の動きをしますし、目で楽譜を先読みし、リズムや旋律等を正しく再現しなければなりません。
意識しなくても、マルチタスクが自然にできています。
ピアノだけではなく、ギター、お琴、ハープ、フルート等、多くの楽器は、指の動きがとても大事です。
チャレンジするのはどの楽器でもいいのです。ただし、以下の2点を守ってください。
- 1曲を弾けるようになるまで、仕上げましょう
- 誰かの前で発表しましょう
1曲仕上げるのが大切です。
曲がりなりにもちゃんと弾けるという状態になるまで頑張るということです。
誰かの前で発表する機会がなかったら、スマホで演奏を撮影して、YouTubeやSNSに出すのでもかまいません。
アウトプットが「鍵」です。
ただし、音楽が好きではなかったり、ピアノの練習が苦痛だという方は、ストレスを感じるので認知症予防としては、マイナスです。
いきなり高価なピアノを買ったりしないでくださいね。
騒音にも注意し、まずはピアノを弾ける環境を確保するのも大切です。
2.絵画
絵画が、認知症予防には、超お勧めです。
絵画もピアノと同じく、指先の繊細な動きが要求されます。
油絵や水彩画の絵具や筆などの道具を最初から一通りそろえる必要はありません。紙と鉛筆があれば、やってみてください。
可能であれば、色鉛筆やパステルなど、何色か色彩を表現できるものがあればいいですね。
絵画は対象物を観察し、それを平面に表現します。簡単そうで、実は試行錯誤が必要です。
誰でもちょっとした努力が必要です。
絵を描くと、観察力を使いますので好奇心がわいてきたり、集中力がアップしたりします。
空間的な認識能力が刺激され、右脳の前頭葉が刺激されると言われています。
絵を描く際に、情景や昔を思い出したり、またその時の感情が湧き出したりすることもあります。
思い出しながら描き進めると、脳が刺激され、認知症の予防や進行抑制といった効果が期待できます。
武者小路実篤は、91歳迄生きて創作活動を続けましたが、午前中は小説を書き、午後は絵を描いていたそうです。
生活の一コマを全身でとらえているような作品です。
日本画家の小倉遊亀さんは、90代で寝たきりになりました。
しかし、お孫さんの献身的な介護で、100歳からまた現役として絵を描き始めました。
長寿で105歳で亡くなった年の作品もあります。
芸術そのものが、人を癒すだけではなく、生命力に無限の力を注ぐのだと彼女の作品を見て思います。
絵画で認知症予防をするコツは、ピアノと同じく、
- 1枚の絵を最後まで仕上げること
- それを人に見せること
この2点が鍵です。
うまくなくてもいいし、ハガキサイズの紙に、お出かけしたときや、季節のお花が目の前にあるときなど、ペンでササッと描くだけの作品でもOKです。
絵画に苦手意識がある人も、チャレンジしていただきたいです。
どうしても苦手という方は、脳科学の米山公啓先生が監修している脳がみるみる若返る塗り絵シリーズから初めても良いかもしれません。
絵画だけではなく、書道・写真の作品づくりも良いかもしれません。
それも、全て抵抗があるという人は、この趣味はあきらめましょう。
3.ハイキング
脳が正しく働くためには、絶えず十分な血液が循環していることが大切です。
ハイキングは、手軽にできて全身の血液循環がよくなる運動です。
歩行は、脳のアセチルコリン神経を活性化し、記憶などの脳の高次機能をつかさどる部位の海馬や大脳皮質の血流を増やすことができるという実験がありました。
山や景色の良い場所を歩いて出かけ、そこでしっかり深呼吸し、笑いのセッションができたら最高ですね。
もちろん、自然の中にでかけなくても街歩きをしてカフェ巡りや名建築訪問も良いでしょう。
その際、せっかくですから写真や写真を撮影してください。
そしてSNSにシェアしてみてください。
もちろんスケッチができれば、絵画とハイキングの相乗効果が得られるかもしれません。
自分がでかけて楽しいということに加え、絵を描いたり植物や風景の写真を撮ったりと、作品につながる素材をたくさん得ることができるのです。
まとめ
今回は、認知症予防に良い趣味をご紹介しました。
手や足等心臓から遠いところを使うことはとても良いことです。
また、複数のことを同時にやるといった共通点もあります。
芸術療法という分野がある位、音楽や美術には治療や癒しの効果が認められています。
認知症予防に活用するためには、繰り返しになりますが、下記の二つを守ってください。
第1に「作品を仕上げること」
1曲演奏できるまで、1枚の絵が完成するまでやりきることが大切です。
詩を書いた作品をまとめて詩集にするといった大変な作業でなくても、年賀状は一部だけでも手書きにして文字や絵を描くというのもよさそうですね。
第2に「仕上げた作品を、他の人とシェアすること」
認知症予防の重要な要素として、人との交流があげられています。
作品を作ることも楽しく価値あることですが、その作品を通じて、豊かな社会的交流が生まれることこそが、認知症予防につながります。
出来の良し悪しではなく、人に見せて反応をもらうということが認知症の予防にはとても有効なので、どんな形でもいいので思い切って人に見せてください。
「ピアノ」「絵画」「ハイキング」に限りません。
もともと写真や生け花、茶の湯という趣味がある方は、それを使って交流することは、同じ効果があるはずです。
無理に新しいことを始める必要はなく、何ができるのか考えてみてください。
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