あなたの脳のしつけ方(前編)

脳科学者の中野信子さんの著書に『あなたの脳のしつけ方』という本があります「脳を手なずけると、人生が楽になる」というキャッチコピーに思わずにんまり。

たくさんの人に「笑い」を教えていますが、同じことを教えても、受け取り方は人それぞれ。全く反対の意味に撮られる場合もあります。最初は、私の話し方が悪かったのだと思っていましたが、長くやっているとそれだけではないことがわかります。

それぞれの人に固有の脳のクセがあることがわかりました。

この記事は、オンラインサロン笑い道で連載しているメルマガエンジョイライフPartⅡで、「脳のしつけ方」というシリーズで書き、さらに2020年12月5日のサロン内のライブで深堀りした内容を配信したものを、まとめたものです。
脳をしつけるために、具体的にどのようにすれば良いのかを2回に分けてご紹介します。

あなたの脳のしつけ方の前半の今回は、笑って生きていくための秘訣であるワークを2つご紹介します。

後編はコチラから

1.脳を最適化するための脳のしつけ方

 

1-1.ポジティブ心理学から生まれた良いこと探し

ペンシルバニア大学のセリグマン教授らが提唱したポジティブ心理学では、人々がどうしたらもっと幸せになれるかの研究が行われています。

そのひとつに、毎晩寝る前に良いことを3つ書くという“Three Good Things”(略してTGT)というワークがあります。とてもシンプルで、誰でもできる効果が高いのです。

夜寝る前に、その日の終わりにその日1日の中で良かったことを3つ書くだけです。「青空が気持ちよかった」「いただいたマンゴーはすばらしく美味しかった」「財布を交番に届けたら、落とし主がいてものすごく感謝された」そんなことでいいのです。

アメリカの研究では、それを意味付けしたりして、うつの治療等にも使われることがあるそうですが、笑顔で暮らすためだけのものなので、シンプルにやればいいのです。

ポイントは、紙でもスマホでもいいのですが「文字化」するということと、眠りにつく前にやるという2点だけです。

 

1-2.生きがい療法のユーモアスピーチ

オンラインサロンのメルマガでTGTをやりましょうと書いた際、もう何年も前に聴いた「生きがい療法」の伊丹仁郎先生のご講演を思い出しました。

生きがい療法とは、森田療法(神経症に対する古くからある精神療法)と世界の精神腫瘍(しゅよう)学の成果を融合させた行動実践療法です。

がん患者さんをよしもとの漫才や喜劇を3時間観劇させ、白血球の一種NK(ナチュラルキラー)細胞の活性値を測定すると、19人中14人が上昇し、「笑い」でがん細胞を攻撃する力が増すという実験が有名です。

また、患者とともに富士山やアルプス・モンブラン登頂という、たいへんユニークな方法で「がん患者」のイメージを覆すユニークな試みで注目されましたが、根本は免疫を活性化し、自然治癒力を高めましょうということを提唱しています。

その中にプログラムのひとつである「ユーモアスピーチ」では、毎月1回の集まりで、3分間の人を笑わせる話をするのだそうです。

1か月間どのように過ごしたかという話をする際に、必ず人を笑わせるというルールを設けているというのです。

もちろん、人を笑わせることが得意な人ばかりではありません。やはり1か月の生活の中では自分が笑うということもあります。それを、楽しくユーモラスに伝えるというミッションがあるのです。

 

1-3.日常の中から笑いを拾う

生きがい療法での「ユーモアスピーチ」をする対象者は、がん患者さんです。標準治療で効果が出なかった人もたくさんいて、どうしても病気のことに意識が向きがちです。不安や恐怖はそのままにして、「今日何をするのか」に意識を向けるのだそうです。

TGTエクササイズにしても、その効果は、必ずしも即効性があるわけではありません。

しかし、今日の生活の中で良かったこと、嬉しかったことに意識を向けたり、人が笑ってくれるようなおもしろいことに意識を向けたりすることで、その間は不安・恐怖は感じないわけです。

夜寝る前に書くことや、月に1回人の前でユーモアスピーチとして発表することに、意識が向くようになるのだと思います。

楽しいこと、嬉しいこと、つまり笑顔になれる日常生活に意識を向ける脳の使い方こそが、自分の思い通りになる人生につながるのです。

 

2.頭の中を全部出す

2-1.決断力と行動力を高める脳のしつけ方

年齢を重ねると、誰でも知らず知らずのうちに、さまざまな経験を積んでいます。断捨離をしようと思っても、あれもこれも大切に感じ、なかなか進まない人も多いのではないでしょうか。

物の整理もそうですが、もっと大切なのは時間の整理です。

私たちは、「やりたいことと」と「できること」を、いろいろな条件をかんがみて折り合いをつけながら生活しているのです。しかし、人生の時間には限りがあります。

時間の使い方の整理整頓も、脳をしつけることで圧倒的な成果が出せます。

 

2-2.ブレインダンプ

ブレインダンプという方法をご存じでしょうか。ダンプカーのダンプです。私はこの方法を、20年位続けています。

ブレインダンプという方法は、自分の脳の中味を可視化する方法です。心の中を一回出してしまうといってもいいかも知れません。

ダンプカーは、積んでいる土砂をダンプしますよね。脳の中をダンプするのです。

やり方は、以下の通りです。

Step1 欲しいもの・やりたいことを、書きだす
Step2 今やらなければならないこと、書きだす
Step3 やりたくないこと・やらないことを決めて、書きだす
Step4 自分が今できることを書きだす
Step5 休憩
Step6 すべての紙を見渡して、Step2を優先順位順に並べ替え、書いてください。

大きめの紙とペンを準備したら、ステップ通りに行います。

私の場合は、主に仕事でつかっていますから、Step3では、すぐに片づけなければならない負の項目を書きだしています。クレーム処理とか、こじれて放置している問題等です。

そしてStep4で、ビジネスとして成立する新規のアイデアとか、お金が儲かるためのプログラムを書きます。

 

2-3.ブレインダンプのコツと使い方

ブレインダンプのやり方については、今は書籍も出版されていますし、検索すればいくらでもやり方は出てきます。それらに書かれていることと、私のやり方をご紹介します。

紙に書く
Step毎に紙に手書きをするのが良いのだそうです。考えながら手を動かすことで、脳が刺激されるということです。ただ、私はStep6で順番に並べ替える手間を考え、パソコンを使っています。

時間
ブレインダンプのために、2時間確保することをお勧めします。各ステップを集中して5分~15分程度やります。だらだらしないことがコツです。全部で1~2時間で終了しますが、時間切れになったら、もったいないので、タップリ時間を取りましょう。

Step1 欲しいものやりたいこと
プライベートジェット、宇宙旅行といった全然現実味のないことも、ハワイの別荘、世界一周旅行といった憧れレベルでもOK。ハワイのロミロミマッサージを受ける、美味しいスペアリブをつくる等、比較的簡単にできることやすぐできることも、10年間毎朝10分笑いヨガをするとか長期で臨まないといけないものまで、自分の欲しいこと・したいこと・しようと思っていることを、大きな願望から小さな望みまでバリバリ書き出してください。

Step2 やらなければならないこと
どうでもいいことも重要なことも、すぐすることも時間の区切りがないことも、些細なことまで全部書いてみてください。「確定申告の準備をする」「お祝い返しを送る」「切手を買う」「〇〇さんに電話をかけてあやまる」等、やらねばならないこと、気になることを全部書き出します。

Step3 やりたくないこと・やらないこと
「町内会の付き合い」「トイレ掃除」「タバコ」「旦那のいびきが聞こえる」等、やらないことや避けたいことを書きます。

これ、実はすごく大事です。時間とお金と気力の節約は、目覚ましいものがあります。たとえば私は「二次会に行かない」「カラオケに行かない」「映画館に行かない」と決めてます。

決めた上で、例外は認めているのですが、原則やらないと決めたことを文字にすることは、大切です。

Step4 自分は今できること
私の場合は、ビジネスの整理をするためにブレインダンプをするので、ビジネスアイデアをリスト化しています。

目的・テーマによって、なんでもいいのです。家族関係についてでも、住宅を購入したいでも、「自分ができること」でも、今自分ができることの可能性を書いていきます。

ここまででダンプするのはおしまいです。多分30~60分経っていると思います。各項目100個ほど出てくればいいのですが、20も出せれば褒めてあげてください。集中してやるので、結構疲れます。

Step5 休憩
そこで休憩します。お茶を飲んだり、ストレッチしたりして、気分をリフレッシュさせてください。

そしてその紙を眺めると、自分の頭の中にあったものが、全部出てきて可視化できます。思ってもみなかった欲しいものが出てきたり、「やらないこと・やりたくないこと」が、案外少出てこなかったり、その逆だったりします。

Step6 並べ替え
Step1とStep2の項目を並べ替えます。

時間があればStep1を欲しい順番に並べます。野菜スライサーはすぐに買えるけど、プライベートジェットはすぐには買えないから、スライサーを先に書き直します。

私は時間がないときは、Step1の並べ替えは飛ばします。

Step2の紙のやらなければならないことの順番を優先順位順に並べ替えて書き直します。

このためには、パソコンを使うのが紙より便利です。

プリントアウトもしくは、デスクトップにそのファイルを出し、上から順番にどんどんやっていき、できたものから消すようにしています。

ブレインダンプの頻度
2週間に一度位やるといいそうですが、私は頭がゴチャゴチャして優先順位がつけられないと感じたときだけですから、年に2回程度です。

 

3.まとめ

脳のパフォーマンスが落ちる原因の中でも、ストレスは大きな課題です。

今回は、TGTとブレインダンプの2つのワークをご紹介しました。

人間は、一度にひとつのことしか考えられないようです。ネガティブなことを考えてしまうのは、人間の危機管理本能として、仕方がないことです。

しかし、日常生活の中で良かったことを見つけてそれを記録する習慣を持つと、良いこと探しにアンテナが立ち、それが楽しい人生につながるはずです。

ブレインダンプは、頭の整理をする方法です。

また、忙しすぎてストレスを感じるときや、心がネガティブなことでいっぱいになったときは、脳の中をいったん全部出して、可視化してみることで、優先順位や本当に自分が今大切にしなければならないことが、見つけられます。

どこにもスーパーマンはいません。みんな普通の生活の中で、より幸せに楽しく生きていくために、脳のしつけ方、できる部分はご活用ください。

脳をしつける【後編】につづく

3 件のコメント

  •  今年もよろしくお願いします。
     月一回開催されていた地区のいきいきサロンが、コロナの波及で閉鎖、笑いヨガで皆さんに楽しんで頂いていたのに残念。
     私は家庭菜園にはまって、一月は一年の作付計画で忙しく遊んでいますが、友人の中には遊びを見つけられないで欝々としている方もいらっしゃるので、早速[脳のしつけ方」を教えてあげます。ありがとうございました。

    • 三浦様 ありがとうございます。
      このブログをご友人にもご紹介いただけるとうれしいです。
      対面以外でできる方法で笑いヨガを続けていってくださいね。

  • 三浦マツ子 へ返信する コメントをキャンセル

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