“笑トレアドバンス”(旧「笑トレ教室」)は、毎月笑いヨガのリードのスキルを目指して行っているオンラインサロン笑い道のプログラムのひとつです。
2022年2月のテーマは初心者脱出でした。2021年12月の笑いヨガリーダー養成講座を受講し、半月後に笑い道の「リードチャレンジ」をされた方の映像をみんなでみて、初心者脱出の糸口を探る勉強会でした。
毎朝地域の仲間と笑いヨガを行って9年目になるメンバーの笑いのセッション、グループディスカッション等を交えた「笑トレアドバンス」で出された意見をまとめました。
目次
1.熟練者・ベテラン・一流・経験豊富とはどういう人か
初心者とは対極の、経験豊富な人、その中でも匠と呼ばれる位置にいる人たちは、いったいどういう人なのか、笑いのセッションから生活全般で感じることまで幅を広げ、考えてみました。
深く理解し、常に前進
高いスキルを持つ人は、自分が何をするべきなのかを、きっちり把握している人。笑いヨガリーダーを例にとって考えると、相手に応じて笑いのセッションをファシリテートできる人でしょう。どのような役割を期待されているかを的確につかみ、場に応じた対応ができることです。
その場に応じて臨機応変に、相手の反応から、即興的に動ける人です。
これまでの経験に基づいての技術だけではなく、常に新しいやり方を開発する意欲こそが、熟練者・ベテランになっていく条件なのだと考えます。
細部にまで意識が向いている
あるレストランのランチタイム。近隣で働く常連の人が利用するお店です。
(写真はイメージです)
このオーナーは、料理、特に野菜に対する愛がすごいのです。
美しく、その野菜が最高の状態で食べられるよう、切り方、レイアウト、温度管理、提供のタイミング等、慌ただしいランチタイムで廉価にもかかわらず、見えないところまで気を配っています。
カフェやお弁当では得られない、条件下で徹底的に細部にこだわるのが、プロだと感じさせてくれます。
笑いのセッションにおいても、自分との位置関係や、声の聞こえ方等、笑いの体操の種類や運動効果といった目に見える部分だけではなく、印象に影響を与えることの隅々に気持ちを込めるられる人が、熟練者だと思います。
とことん好き
熟練・ベテランというのは、長く続けてきた結果です。
長く続けられるということは、それが好きなのではないでしょうか。
失敗したり、飽きたりすることもあるかもしれませんが、そうした体験を含めて、愛してやまないことが、ベテラン、一流になる条件なのではないでしょうか。
2.初心者のやりがちなこと
この項目も、笑いのセッションとは限りませんが、主に笑いヨガリーダーになり、初心者の頃にやってしまいがちなことについての意見がたくさん出されました。
言葉が多い
本当に学んだばかりの頃は、言葉がスラスラ出てきません。しかし、人前でまとまった時間リードできるようになると、説明の言葉が長くなったり、余分な一言が多くなるのが初心者の特徴です。
「わかりやすくしよう」「楽しませよう」という心遣いではあるのですが、やはり言葉の多さは不安からくるものです。
伝わっていない気がして、違う言葉で同じことを言ったり、早口でまくしたてたりします。相手の理解を信頼することが、大切です。
台本を見る
順番や手順を考えてしまったり、台本通りにやろうとするのも、初心者の特徴です。手拍子や深呼吸、笑いの体操の説明の手順は、経験豊富になると、身についているものです。
ベテラン主婦も新しい料理についてはレシピを確認するかもしれませんが、慣れた料理はレシピを確認しながら作ることはありません。軽量すら省略しても、美味しい料理は作れるはずです。
台本は不要です。
笑いの体操の順番を決めておくことは、悪いことではありません。
ですが、それを何度も観ることは、リーダーだけが別の世界に行ってしまうことです。チラリと上手に見てください。
笑いの体操のタペストリーやのぼり旗を作ったのは、笑いのセッションをする空間の雰囲気づくりという意味もありますが、真っ白になったときに、チラリとカンニングができるように、考えたものです。
もちろん、そこに描かれている笑いの体操がどのようなものかは、把握しておいてくださいね。
日本笑いヨガ協会のオンラインショップ➡ waraishop
自分が主役
台本を見るのがなぜいけないのでしょう。
俳優さんは、お芝居の世界観に誘うのが仕事なので、舞台で台本を見ることはありません。
笑いのセッションは、一緒に笑ったり手拍子をしたりと「一体感」をつくることが最重要です。
リーダーは一体感を創る役割を担っていますが、参加者みんなが、ひとつになっての一体感です。「台本」を見ると、リーダーだけが別世界に存在し、参加者が置いてけぼりになるのです。
上手にやろうとする
話も内容も上手にやりたい!間違えないようにやろう!
向上心を持つことはいいことです。
笑いの体操が、意味不明なものであったり、笑っている時間の長すぎや短すぎは、疲れたり物足りなかったりしますので、よくありません。
緊張感が強すぎると、笑うどころではなくなってしまいますが、初心者の一生懸命は、かえって好感が持てるものです。
自由度が高い笑いのセッションですから、上手にやろうとする必要はありません。
自分が上手だと見られたいと思ったら、それはかえって逆効果です。
笑いのセッションの主役は、参加する一人一人です。
決してファシリテーターであるリーダーではありません。
上手にする必要は、全くありません。
正しくやろうとする
とはいうものの、どうせ参加していただくのですから、満足度の高いセッションにしたいと考えるのは、当然です。
笑いヨガに正しさはありません。なんでもOK!
ただし、長く続けてこれた方には、それなりの人が集まり続ける技術と魅力があります。
正しさはありませんが、参加者にとって心地よく楽しく感じるセオリーはあると思います。
それについては、日本笑いヨガ協会が全国で開催してきた笑いヨガリーダー養成講座の内容を本にした『健康に効く”笑い”の秘伝』で述べ、さらに『魔法の型で笑いをリード』を書き、2冊の本で誰でも上手にリードできるコツをまとめました。
紙の書籍は日本笑いヨガ協会のオンラインショップ(waraishop)でのみ販売中。
電子書籍版は、3月6日よりAmazon Kindleで発売予定。
販売開始決定後お知らせします!
3.初心者脱出のための3つのポイント
見る・観る・視る
とにかく、笑いのセッションとなっている会場の中すべてを、しっかり見ることが大事だと思います。
参加者はもちろん、椅子やその他の家具の配置、窓や壁の状況、時計の位置といったことも、見ておいてください。
どうすれば、みんなが徐々に笑って楽しい気分になっていけるのかは、空間の力を借りることも大切なので、目に入るものはすべて見てください。
最重要の参加者に関しては、アイコンタクトができればベストです。
しかし、恥ずかしそうにしていたり、やりづらそうにしていたら、「楽しさ」「盛り上がる要素」を足すのではなく、引き算で居心地の良い空間を作ってください。
そのためには、凝視するのではなく、しっかり目を配ってください。
笑いに巻き込む
笑いのセッションのリードは、単純にアウトプットです。
笑いの体操のリードにより、参加者を笑いに巻き込まないといけません。
つまり、「声を出す」「身体を動かす」「みんなで合わせて手拍子をする」というアウトプットを参加者にさせる役割です。
みんなのエネルギーをひとつにまとめ、みんなが違和感ない状態でどんどん盛り上がるセッションが、初心者脱出のふたつめのポイントです。
みんなで盛り上がる!
それは、まさにみんなの笑いをインプットし、瞬時にアウトプット。
それを、連続で回していき、知らず知らずのうちに、みんなが大笑いするのです。
楽しむ
「正しさ」や「上手さ」は気にしなくてもよいというのは、前項で書いた通りです。
間違えても、失敗しても、笑っていればいいのが、笑いのセッションです。まずは、みんなで笑う場を楽しみ、そして自分のリードでみんなで笑うことを、おもいっきり楽しんでみてください。
そこから、とてもユニークでステキな体験ができるはずです。
素晴らしい内容で分かりやすかったです!
初心者のありがちなポイントもつかれていて流石だと思いました。
ありがとうございました(^。^)
何年もやっていても、情熱を失うと、いつまでも初心者で、惰性が付いてしまいがちです。これを機会に頑張ります。
有難うございます。
上手くやろう‼︎上手くやろう‼︎とするほど参加してくださる方が見えなくなります。
正しさより楽しさ。
そして、よく見る、観る、視る
いつもありがとうございます。