「笑いヨガ」って何だ? にお答えします

日本笑いヨガ協会代表の高田佳子(@takadayoshiko.waraiyoga)がお届けします。

「笑いヨガ」はインド生まれの健康法です。

最近話題になっていますが、テレビで観て一体何?と興味を持たれた方、やってみたいけどだいじょうぶ?と思っている方に、笑いヨガについてご紹介します。

「笑い」の健康効果については古くから知られていて、免疫力がアップする、ストレス解消に効果があるということは古くから言われ、さまざまな研究でその効果は実証されています。笑いが健康に効果があるとわかっていても、日常生活でタップリ笑っているという人は少ないのが現実です。

笑いヨガなら、笑いの健康効果が簡単に得られるだけではなく、普段の生活で笑いが増えてくることを実感できる方法です。

1.笑いヨガってどんなヨガ?

1-1.そもそも笑いヨガとは何なのでしょう

笑いヨガとは、笑いを活用した健康体操です。普通私たちは、面白い話を聞いたり、おかしさを感じる何かを観たときに笑うのですが、笑いヨガでは、笑いを発生させるキモとなる「おもしろさ」を発生させるものは使いません。

では、どうやって笑うのでしょうか。

純粋にエクササイズだと割り切って、笑いヨガリーダーの指示に従い笑いの体操をやります。無理やり笑う必要はありません。笑いヨガは、基本的にグループエクササイズです。参加者同士が近い距離でお互いの顔を見て笑いの体操をしていると、笑いが伝染して笑えるのです。顔を見あわせて笑うなんて恥ずかしいかも知れません。照れ笑いや苦笑いでもいいのです。お互い顔を合わせると、笑いが出やすくなります。

私たちの前頭葉にはミラーニューロンという神経細胞があり、そこが反応し、相手の動作を無意識に真似てしまいます。だから、集団の一人が笑い出すと、笑いがうつって思わず笑ってしまうのです。だから、私笑えるかしらという心配はご無用です。ハハハと声を出し、口角を少し上げるだけですので、簡単にできます。笑いの体操といっても、ヨガのポーズのような難しいものはありません。

笑いが伝染しやすくなる仕掛けは笑いヨガの中にはいろいろあります。

たとえば、「ホッホッハハハ」と手拍子をしながら声を出します。手拍子と掛け声で、笑うための筋肉が動きやすくなり、だんだん楽に「ハハハハ・・」と息を吐くことができるようになります。

「体操としての笑い」「笑う動作」といっても、笑いヨガのセッションが進むうちに自分の脳が体操として笑っているのか、本当におかしくなったのか、だんだんとわからなくなります。バカバカしくなることもありますが、そんな自分を客観視できれば笑えてきます。

笑いは健康に効果があると言われていますが、笑う動作だけで、笑いの健康効果が得られます

笑いヨガは、運動嫌いの人や、運動したくても時間がない人にピッタリのエクササイズなのです。道具やウェアを準備する必要もないので、運動にお金をかけたくない人も、嬉しいです。

1-2.笑いヨガは、ヨガなのですか? 

笑いヨガもインド生まれですが、4000年の歴史を誇るヨガの一部ではありません。1995年インド人医師Dr.マダン・カタリアによってはじめられたものです。笑いヨガの講座マニュアルによると、「笑いヨガは、思考を介さず大人でも長い時間笑うことを可能にする唯一の方法だ。それは、通常自然な笑いにブレーキをかけてしまう思考システムをすり抜けるからだ。」書かれています。

笑いヨガは、ジョークのような思考を必要とするものは使いません。笑いヨガのセッションでは、子どものような無邪気さが引きだされ、笑っている時間は無心になれるのです。

マニュアルには
「 「ヨガ」の語源は、「掴む、統合する、調和する」というサンスクリット語「ユジュ(YUJ)である。自分の人生をしっかり把握し、心と身体を統合し、社会に調和するという意味である。」と書かれています。

心と身体を統合するという意味では、ヨガと同じです。笑いヨガのセッションの最中に、余計なことを考えません。また、ストレスになりそうなことを笑い飛ばしたり、バカバカしいことも受け入れるという笑いのエクササイズもあり、そういう意味では自分の人生観の幅を広げたり、普段の生活でも笑顔が作り易くなるので、社会との調和にもつながるかも知れません。

さらに、同マニュアルには「カタリア博士が「笑いヨガ」と名づけた第一の理由は、古来のヨガの呼吸法であるプラーナヤーマ(Pranayama)をエクササイズに取り入れたからだ。プラーナヤーマは、短時間で生理機能に強力な効果を示し、4000年以上にわたり心と身体、感情を整えるために使われてきた。ヨガの哲学によると、私たちが生きているのは宇宙からのエネルギーが生命エネルギー(プラーナ)である呼吸を通し、身体に流れ込むからであり、呼吸そのものが私たちの存在の本質であるとしている。ストレスや否定的な感情により、呼吸が乱れて浅くなると、体内のプラーナの流れにも影響する。」と書かれています。

つまり、笑いヨガには「ヨガ」の呼吸法でエネルギーを取り入れるという方法で、身体も感情も整えられるので、笑いヨガはヨガであると言っているのです。

 ヨガと同じく呼吸により、私たちの生命に不可欠な酸素が効率よく取り入れられるので、笑いヨガはヨガであると考えられます。

1-3.笑いヨガは何故「怪しい」「宗教?」と言われるのですか? 

ヨガは、単なる体操や呼吸法にとどまりません。オーム真理教事件等の影響で、ヨガは宗教の修行の一環と考える人も残念ながらいらっしゃいます。ヨガは精神性を鍛えるものでもあり、宗教の修行として用いられることはありますが、ヨガそのものは宗教ではありません。もちろん笑いヨガも、どんな宗教とも関係はありません。

宗教と関係していると誤解される理由については、以下のようなことが考えられます。

  • 「ホッホッハハハ」の掛け声と儀式めいた動作

「ホッホッハハハ」の掛け声が、笑いヨガのセッション中に繰り返し出てきます。笑った後の呼吸を整え、皆でリズムと声を合わせることで、笑いやすくなるという効果がありますが、宗教の儀式みたいに見えてしまうかも知れません。

  • ホーリーネーム(ニックネーム)で呼ぶ?

笑いクラブによっては、ラフターネーム(笑いヨガの時だけの呼び名)で呼び合う場合があります。これが宗教のホーリーネームや洗礼名のように間違われ、初めての方は違和感を感じる場合があります。

ニックネームで呼び合うことは、子どものように無邪気になれるひとつの方法です。普段の生活の中で笑いが少ない人にとって、自由になりたい、自分の呼んでもらいたい名前で呼ばれて自分らしい自分になれる方法です。

私が主宰する日本笑いヨガ協会では、ラフターネームは使いません。本名を名乗ります。普段と違う自分になって笑うのではなく、日常の中で笑いを増やしていただきたいと考えているからです。また、初めての方が居心地悪く感じないためでもあります。

  • 世界平和を目指している

笑いヨガの考案者であるDr.カタリアは、笑いヨガは世界平和につながると言っています。笑い合う仲間は傷つけ合ったり殺し合ったりすることはありません。笑いクラブの輪が広がっていくことで、やがては世界平和が実現できるだろうというのです。確かにその通りです。

世界平和の実現は、誰もが望むことですし、笑顔で暮らせる一番基本となるものではないでしょうか。

2.笑いヨガの歴史と現状 

2-1.笑いヨガの誕生

笑いヨガは、インド人医師マダン・カタリアが1995年3月に考案した比較的新しいものです。健康雑誌に『笑いは最良の薬』という原稿を執筆するため、「笑い」の心身への健康効果の実証研究を調べているうちに、こんなに健康に有効であるならば、なぜ人は笑っていないのかと疑問に思ったのです。当時彼が住んでいたムンバイは、大都会ですが、日本のような寄席やお笑いの劇場はありませんし、アメリカのようなコメディクラブもありません。

ある朝、公園に行って笑うことを思いつきました。

最初の日は5人で、そしてあっという間に人が集まって面白い話を披露しあって笑っていたのですが、10日もすると卑猥なジョークや人をおとしめるような冗談が出てきて、皆が愉快だという話は底をついてしまったのです。

そこで、おもしろい話なしで笑ってみる提案をしたところ、たいへんうまくいきました。ロールプレイの要素や子どものような天真爛漫な遊び心を解放させるしかけ、ストレッチや手拍子、掛け声等を組み合わせたエクササイズと笑いを組み合わせ、今のスタイルが誕生したのです。

朝笑うと1日中気分が良いという人が毎朝たくさん集まるようになり、それが毎朝継続され「笑いクラブ」が始まりました。

インドで行われている笑いクラブには、老若男女いろいろな人が集まります。早朝の公園や広場などに集まって30分程度笑うのです。日本でいうと、朝公園でやっているラジオ体操のようなものです。

インドの笑いクラブには、血圧が安定してきた、血糖値が下がった、うつ気分が改善されたと自覚する人たちが毎朝集まり、大いに笑ったのです。

口コミでどんどん人が集まり、他の公園でもやることになりました。2番目の公園でやっていたところ、テレビで報道され、あっという間に各地から問い合わせがあり、笑いクラブは全インドに広がっていったのです。

1999年にアメリカの心理学者の招きで全米ツアーが実現し、2000年にはスイスで講演をしたことをきっかけに、世界中に広がっていきました。

2018年現在、100カ国以上に広まっていると言われています。2017年6月には、初の世界大会がドイツで開催され、34か国から360人が集まりました。

2-2.日本での始まりとひろがり

第7回全国笑いヨガ大会 愛媛 2016年

  • ラフターヨガジャパンの誕生

日本では、田所メアリーさんが、2006年6月に初めて東京ラフタークラブを始めました。ラフターヨガジャパンとして、リーダー養成講座も開催し、2008年3月には笑いヨガの考案者であるDr.カタリア夫妻を日本に招き、笑いヨガの普及につとめてきました。

田所さんは、2011年ラフターヨガジャパンをNPO法人化し、笑いヨガに関する情報を発信しています。

  • 日本笑いヨガ協会の誕生

日本笑いヨガ協会は、2009年1月にインドでDr.カタリアより笑いヨガを学んだ高田佳子が、帰国後すぐに始めました。もともと笑いの研究と実践活動を30年近く仕事としてやってきた高田は、笑いヨガが日本の未来に及ぼす計り知れない可能性に夢中になり、全ての仕事を笑いヨガにシフトしました。

笑いヨガは、世界的に笑いクラブを中心に広がるものであり、笑いクラブは笑いヨガリーダーが主宰するものであることから、笑いヨガリーダ―養成講座を全国で主催(2017年12月末で202回・4241人のリーダー認定)する他、講演・執筆・研修等を行っています。

  • 全国笑いヨガ大会のはじまり

2009年より日本笑いヨガ協会がDr.カタリア夫妻を日本に招き、ティーチャー養成講座を主催してきたことから、Dr.カタリアの来日に合わせてNPO法人ラフターヨガジャパンと共に2010年より全国笑いヨガ大会を開催しています。

Dr.カタリアの基調講演の他、笑いヨガ愛好者である専門家の特別講演やワークショップを行っています。全国の実践事例や看護・介護・教育現場での笑いヨガ、個人の活動としての笑いヨガの研究・実践発表もあり、毎年どんどん盛り上がってきています。

2014年の鹿児島大会では、初めて参加者200人を超えました。2015年は240人、2016年の第7回愛媛大会は初めてDr.カタリア夫妻の参加がない大会でしたが、地域の人たちが心を込めて熱心に準備をしたため、過去最高の311人の参加がありました。2017年第8回東京大会も250人の参加がありました。

笑いヨガのリーダーのみならず、笑いクラブに参加しているだけの人にとっても交流・研鑚の場として、どんどん発展しています。

笑いヨガの活動が、全国的に広がっているということが、全国大会で実感できます。

全国笑いヨガ大会ホームページ http://waraitaikai.com/

 3. 笑いヨガのはじめ方

笑いヨガ体験会

3-1.体験してみる

笑いヨガをちょっと試してみたいと思われる方は、YOUTUBEで見たり本を読んだりするかも知れません。自転車の乗り方や、スキーを習得する際に、本や映像だけではできるようになりません。実際にやってみることが大切です。笑いヨガも同じです。呼吸法を取り入れているので、すぐに自分の身体で体感できるので、自分にあうかどうかはやってみてから決めても遅くありません。

笑いヨガ体験会や笑いクラブに参加して、まずはやってみるのが一番です。

笑いヨガは、世界100カ国以上に広がっているのですが、その国の文化や風習に合うやり方でやってOKということになっています。

日本にもたくさんの笑いクラブがありますが、それぞれの笑いクラブでやり方が全く異なり、ひとつのクラブのやり方を笑いヨガだと思わないでいただきたいと思います。

ラフターヨガジャパンのホームページには、笑いクラブ主宰者が登録したクラブがたくさん掲載されています。

日本笑いヨガ協会は、主催クラブとパートナーのクラブのみ掲載しています。以前は笑いヨガリーダー養成講座の受講者のクラブを紹介させていただいていましたが、現在は行っておりません。推薦できる笑いクラブの活動状況の把握して質の保障をしたいと考えていますが、現在のところ笑いクラブ主宰者から会費をいただいていないため、確認作業ができていない状況だからです。

ラフターヨガジャパン https://laughteryoga.jp/

日本笑いヨガ協会 http://waraiyoga.org/

このふたつのサイトに登録していないクラブもたくさんあります。
地元の笑いクラブを検索して探してみてください。

それぞれの笑いクラブはその主催者の考え方で行われているので、ブログ等を確認の上、ぜひ笑いヨガを体験していただきたいと思います。

3-2.笑いヨガを学ぶ

笑いヨガは、笑いヨガ考案者であるDr.カタリアがつくったラフターヨガ・インターナショナル・ユニバーシティ認定講座で学ぶことができます。2つの講座があります。

まずは笑いクラブや体験会に参加して笑いヨガ体験するのが一番です。近くに無い、時間が会わない場合は、思い切って2日間時間を取って、笑いヨガリーダー養成に行って学ぶ方法もあります。

  • 笑いヨガリーダー養成講座

2日間で笑いヨガを学ぶ講座です。笑いヨガの基本理念・歴史・エクササイズ・ファシリテーション技術・高齢者向け・子どものための笑いヨガ等、その他指導する笑いヨガティーチャーによって内容は異なります。

笑いヨガティーチャー養成講座を受講した人であれば、誰でも開催できる講座です。詳細・指導者の考え方や経験等、自分の受講目的にあうかどうか確認の上、参加することをお勧めします。

笑いヨガリーダーになれば、笑いヨガを謝金をもらって教えることができます。また、笑いクラブを主宰することができます。

笑いヨガリーダーという名前の通り、講師というよりは、笑いヨガセッションをリードするスキルを学ぶ講座です。インストラクターとして教室を持つことはできますが、笑いですので教室で教えてもらうようなものではありません。

  • 笑いヨガティーチャー養成講座

 5日間の笑いヨガティーチャー養成講座を受講すれば、笑いヨガチーチャーになることができます。笑いヨガリーダー同様試験やレポートといった能力測定はありません。笑いヨガリーダーであれば、経験は不問です。

笑いヨガティーチャーは、笑いヨガリーダー養成講座を開催し、リーダー認定することができます。

指導は、Dr.カタリア、もしくはDr.カタリアが認定した笑いヨガマスタートレーナーが行います。マスタートレーナーは、現在日本には7人いて活動しています。インドで通訳付きの講座でDr.カタリアから直接学ぶこともできます。

 

 

 

 

 

 

笑いヨガ考案者 Dr.カタリアの書籍『笑いヨガ 笑うのに理由はいらない』

3-3.セルフ笑いヨガをする

  • ネコ笑い

笑いヨガは、もともとはグループエクササイズとしてつくられたものです。しかし、笑いクラブや講座に参加できなくても、できる方法があります。

時間を取って笑いクラブに出かけられない方は、ぜひ家で一人ででも試していただきたいと思います。

笑う体操と呼吸法を組み合わたエクササイズで、とても簡単で、誰でもできます。

  • 相撲笑い

①四股を踏みながら、「えー」と声を出します。左右数回繰り返しましょう。

②腰を落したまま「ハハハハ」を前・後ろにすり足で移動します。

 

  • 感謝笑い

感謝笑い:万歳三唱をしながら天に向かって笑います。胸郭が開いてスカッとします。

  • 参考資料

笑いヨガで超健康になる!(マキノ出版)

笑いヨガで超健康になる!(マキノ出版)Amazonで購入できます。 

この本は、笑いの健康効果に関する研究がいろいろ紹介されています。福島県立医大教授の大平哲也先生と日本笑い学会副会長で産婦人科医の昇幹夫先生の他、臨床をされている禁煙支援に活用している中瀬勝則先生や、糖尿病予防教室に活用されている金子由梨先生等たくさんの専門家の健康効果に関する解説や、笑いヨガで健康でハッピーになった方の実践例も紹介されています。

このMOOK本にはこれを見ながら一人で自宅でできるDVDが付録としてついていて、吉野病院院長の笑いの健康効果に関する講演と、笑いヨガのエクササイズが多数紹介されています。椅子に座ったままでも大丈夫です。

ただし、大きな声が迷惑にならないよう、場所と時間を考えてやってくださいね。

笑い道では、セルフ笑いヨガの講座を準備中です。

4.まとめ

笑いヨガとは何か、おわかりいただけましたでしょうか?

他の健康法と同じく、やってみなければわかりません。ここで紹介した『笑いヨガで超健康になる!』のDVDにご登壇いただいている吉野病院院長の福岡篤彦先生は、DVDの中で、「笑いと健康の関係は、まだまだ研究途上ですが、まずはやってみましょう。あわないと感じたら、やめればいいだけです」と語っています。

やってみて失うものは「時間」と書籍代金(体験費も安価です)だけですが、一生ものの健康法が手に入れられるかもしれません。

笑うための身体づくりをしていると、笑いが多い人生になっていきます。

エクササイズとして笑ってスッキリ気分と健康を手に入れましょう。

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